【営業の思考】営業担当者の「貢献度」はどれくらい?

営業の思考(コラム)

時間をかけ、ようやく勝ち取った契約──いわゆる“マンデート”。 営業担当者にとって、その達成感は格別です。

では、その成約に対して 営業担当者はどれほど貢献しているのか。 商品力なのか、ブランド力なのか、それとも営業の働きなのか。 この問いは、営業に携わる者なら一度は考えるテーマでしょう。

本記事では、私が30年以上の法人営業で培ってきた経験をもとに、営業担当者の“貢献度”を改めて考えてみます。

営業担当者の貢献は、実は限定的です。しかし、その“限られた部分”を 毎回確実に積み上げることができるかどうか が、営業としての真価を決めます。そして、そのために不可欠なのが、属人的なセンスではなく 構造化と思考の質 です。

この記事が、あなたの日々の営業活動を見直し、成果の再現性を高めるきっかけになれば幸いです。


以下は、多少デフォルメしていますが、私自身の実際の体験に近い内容です。

X社のケース

Y社のケース


X社では、ちょうど探していた商品に自社の提案が合致していた。一方、Y社ではすでに他社商品で検討が進んでいた──それだけのことです。

つまり、成否を分けた主因は 商品力とタイミング であり、営業担当者の貢献度は限定的だったと言えます。もちろん「ほぼゼロ」というのは少し極端ですが、このような営業の進め方では、結果が“運”に左右されやすいのは事実です。

では、営業担当者がやるべきことをすべてやったとして、どこまでが商品力・ブランド力の影響で、どこからが営業担当者の貢献なのでしょうか。 明確な答えはありませんが、長年の法人営業の経験からすると、営業担当者の貢献度は 全体の3割程度 にとどまることが多いと感じています。

成約の決定要因の大部分は、言うまでもなく商品の魅力そのものです。 商品力が弱ければ、どれほど営業が努力しても勝負は厳しくなります。逆に商品力が強ければ、営業担当者はその価値を確実に届ける役割を果たすことが求められます。


その中で営業担当者が担える領域は限られていますが、そこで重要なのが、この一連の営業プロセス全体を俯瞰し、その構造を理解し、体系的に取り組みことなのです。

  • 今現在、この顧客とのビジネスはどのステージにいるのか
  • そのステージで必要なアクションは何か
  • 次のステージに向けて直面する課題は何か

営業成果は、商品力・市場環境・顧客の状況など、営業担当者の努力だけではコントロールできない要因に大きく左右されます。だからこそ、営業担当者が担える“限られた領域”を構造化し、毎回確実に実行することが重要になります。

構造化された営業は、属人的な成功ではなく、誰が担当しても一定の成果を生み出せる“仕組み”へと変わります。